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海風に吹かれて kikutukuri.exblog.jp

田舎のおばさんの日々の暮らしを綴っています。ハンドルネームは菊です。


by kikutukuri ハンドルネームは菊です

入院生活・・・2

Nさんは元気なおばぁちゃんで、私は入院中は、Nさんのことを「おばさん」と呼んでいた。
お嫁さんが良く気遣いの出来る人で、1日分のパジャマや下着をタオルでくるんで、入院日数分作ってあった。
そして、退屈しのぎのちょっと甘い物に、甘納豆や、クッキーなどを少しずつ何種類も入れてあった。
私とTさんは、「よく気がつくお嫁さんだね。」とほめると、「実家の親を介護したから経験があるからね。」と言ったけど、なかなかそこまで気を配る人はいないよねと話した。
Nおばさんが、家族に大切にされていることがよくわかった。
元気なNおばさんは、それでも病院のお風呂に一人で入るのは怖いと言って、「じゃあ私と一緒に入ろうよ。」と二人で入った。
Tさんもさそったら、「お湯が溢れて無くなってしまうよ。」と笑った。
入院中にしっかりやらなくてはいけないことに、目薬がある。
薬剤師さんが、表を作って薬のふたの色をカラーコピーで、指し間違えの無いようにしてくれた。
私が一番若いから、号令をかけることにして、「右目に赤いふたの目薬」「次は黄色ね。」と言っては指した。
時々間違えるので、「若いから一番しっかりしていると思ったら。」と笑われた。
私はよく病室も間違えて、隣の部屋に入ってしまうことがあった。
慌てて戻ってくるので、「また間違えた。」と笑われた。
Tさんのお見舞いのお客さんは多くて(詩舞の先生をしているのでお弟子さんやお友達がひっきりなしに来ていた。)、そのたびにお見舞いに頂いたお菓子や果物のおすそわけを頂いた。
イチゴ、バナナ、ワッフル、草もち、桜もち、ういろう、ケーキ・・・全て胃の中に入れていたら凄く太ってしまう。
Nおばさんの、〇城市の大正時代や昭和の初期のにぎわいのあったころの話は、とても面白かった。
水を汲みに行くときに通る町なので、親近感が持てた。
林業で材木が売れた頃の話は、今は輸入外材ですたれてしまって、町も活気が無くなって、シャッターの降りている店ばかりだと嘆く。
どこのお店のランチが美味しいとか、最近の色んなことも沢山知っている。
実家の母もこのくらい元気なら良いのにと思った。
by kikutukuri | 2012-03-04 22:21 | 老いと道連れ(終活)