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海風に吹かれて kikutukuri.exblog.jp

田舎のおばさんの日々の暮らしを綴っています。ハンドルネームは菊です。


by kikutukuri ハンドルネームは菊です

渡り鳥のシーズン

今、半島は渡り鳥のシーズンです。
孫夫婦と暮らしている叔母が、秋に半島へ来るのを楽しみにしていました。
叔母には二人の娘がいたのですが、二人とも病気と事故で先に旅立ってしまい、叔母夫婦が残された長女の一人息子を育てました。その叔父も数年前に亡くなりました。
孫が結婚したのを機に、若い人たちはこんな古い家に住まなくても、マンションでもと言うのを、同居してくれると言うので、家の前の庭を潰して駐車場にしました。
2台分の駐車料金も毎月馬鹿にならないそうです。
高齢で体も弱い叔母は、一日自分の部屋で過ごしています。
裏庭から見える小さな空と、時々訪れるカラスと雀が楽しみだと言っていました。
雀に餌付をしようと、パンのかけらを置いておくと、来るのが楽しみだそうです。
俳句をやっている叔母の為に、句づくりのきっかけになってくれればと、昨年の暮れに写真をアルバムにして送りました。
私の撮った桜や灯台、菜の花やヒマワリの花の拙い写真と一緒に、地元のベテランブロガーさんにお願いして野鳥の写真や。海の写真をプリンアウトさせて頂きました。
ブロガーさんは快く承諾して下さいました。
野鳥の写真や、渥美半島の夕暮れや朝焼けの素晴らしい写真は、絵画のようでドラマを感じます。
http://tabigarasu.exblog.jp/
叔母がとりわけ気に行ったのがカワセミの写真でした。
額に入れて、お仏壇の前に飾り、毎朝お仏壇にお参りするときに、カワセミにも語りかけているそうです。(*^_^*)
「あなたはこんな可愛い鳥が見られる良い所に住んでいるのね。」と言う叔母に
「でも肉眼では、あ~鳥が飛んでいるな~くらいにしか、見えないのよ。
どんな鳥かなんて分からないよ。鳥の写真はカメラの腕前と、シャッターチャンスを待つ忍耐の賜物よ。」と私は言いました。
でも山の上のホテルか、海辺のホテルの部屋の窓から、双眼鏡で渡り鳥が見られたらと思い、「秋になったら、こちらに来てね。」と約束していました。
孫夫婦の車で3人で出掛けて来ることになっていました。
でも、そんなことをしたら命の保証はないと、ドクターストップがかったと知らせてきました。
がっかりしている叔母に、数年前に見に行った与勇樹さんの作品展の図録を送りました。
感動した叔母からの電話の声・・・・「うれしくて血圧が上がってしまって、お医者様に叱られてしまったのよ。」と弾んだ声でした。
叔母も数年前に、お友達と見に行ったそうです。
図録が欲しかったけど、重くて持って帰れそうにないので諦めたことも。
でも今の叔母には、その図録を見るのも重くて、一人で自由にページを繰ることは出来ないようです。
「今日はこの子とお話をするから。」と孫のお嫁さんや、毎日訪ねてくれるお友達にページを開いて貰い、一日眺めているそうです。
それならポストカードがあったと、コレクションしているポストカードを探したら、昨年母にあげたことを思い出しました。
図録よりは重くないからと、谷内六郎の絵本と「昭和の思い出」という本をアマゾンで見つけました。
渡り鳥のシーズン_c0167785_011230.jpg

いわさきちひろ、竹久夢二、東郷青児、ひろはまかずとしのポストカードと一緒に送ろうと思います。きっと気に入ってくれると思います。
歳をとると、重い本のページを繰るのも、自分ではままならないということを知りました。
何だか切ないです。
by kikutukuri | 2009-10-03 23:10 | つれづれ