海風に吹かれて kikutukuri.exblog.jp

田舎のおばさんの日々の暮らしを綴っています。ハンドルネームは菊です。


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Fちゃん 

お昼前に、近所のスパーへ行こうと車を走らせていた。
郷中の道なので、ゆっくり。
少し先で、手を振っている人がいる。Fちゃんだった。
「良かった、会えて。ちょっと待っていて。」と家の方へ走っていく。
何だろうと、私も車をバックさせて、Fちゃんの家の前で止めた。
レジ袋にいっぱいのお煎餅を差し出す。
「え~、何?こんなに沢山。」
「貰って。実家へ行ったばかりで、沢山買ってきたの。アウトレットで悪いけど。」とニコニコ笑っている。

Fちゃんとは、もう20年以上も前に、一緒に婦人会の役員をやった。
彼女は、私よりも6歳くらい若くて、地域と馴染めなくて悩んでいた。
心も体も折れてしまいそうな人だった。
とても、礼儀正しくて、物事を正面から受け止めて、きちんと対応する人だった。
私と同じ、この地の出ではなく、いつも周りからは浮いていた。
決して、自己主張することはなく、むしろ目立たないように、控えめに控えめにしていた。
どこの土地でも排他的な人はいる。
そして、そういう人は、ほぼ同年齢で、その中では活発な人だ。
Fちゃんは、自分の子供の同級生のお母さんの友達が欲しかった。
「友達が欲しい。」がFちゃんの口癖だった。
私が見ている限り、Fちゃんに友達が出来たということはなかった。

私とは歳が離れているから、ダメかなと思いながら、ビーズ手芸に家に誘った。
3~4回通った。
「不器用だから、出来るかな。」と言いながら、好きなビーズを選んでもらって、ブレスレットを作った。
「好きな色のビーズを、ゴム糸に通すだけだから大丈夫。大きさも変えると良いよ。」
いくつかブレスレットを作って、「宝物がいっぱい出来た~!」と嬉しそうだった。
私が作ったビーズの指輪もあげた。
喜ぶ顔が、可愛くて、私も妹が出来たみたいで嬉しかった。
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何年かして、噂で、心を病んでいると聞いた。
私も、頑固な50肩で、自彊術体操に通い始めた頃だったので、体操で気を紛らわすことが出来たらと誘ってみた。
体操教室の先生はじめ、お仲間もみんな良い人ばかりだったけど、
当時のFちゃんには、人中に入ることも辛かったのだろう。
2か月ほど、通って、私に「せっかく誘ってくれたのにごめんね。」と辞めてしまった。

それから、何年も会うことは無かった。
そして、昨年、スーパーで会った。
少しふっくらして、明るい顔をしていて、Fちゃんに声をかけられるまで、気が付かなかった。
「元気になった?」と聞いたら
「うん、変わったでしょ。」と笑っていた。
少し話をして、帰り際に「〇〇さん、ありがとう。〇〇さんは、私の親友だよ。」と言ってくれた。

あまり、会うこともなくの今日だった。
昨年よりも更に、ふっくらして、笑顔がまぶしいくらいに明るくなっていた。
Fちゃんの辛く苦しい日々を思うと、頑張ったのだなあと思った。
やはり、心が病んで、入院もしていたそうだ。
隠さずに話してくれたことが、嬉しい。
「〇〇さんとは、本当にたまにしか会わないけど、ずっと会っているみたいに話がはずむね。
これからも、ずっと友達だよ。お願いね。」と私の手を握ってくれた。
Fちゃんの息子さんは、超難関大を出て、今は都会で仕事をしている。
自慢しても良いことも、Fちゃんの口からは出ない。
偉いなあ、Fちゃん。尊敬するよ。
もう大丈夫だよね。
馴染めなったら、自分を殺してまで、無理に馴染まなくても良いよ。
家族と、家庭をしっかりと守っていれば、それで最高。
深呼吸出来る所で、深呼吸して、残りの人生楽しもうね!
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by kikutukuri | 2015-07-18 20:04 | つれづれ | Comments(0)