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海風に吹かれて kikutukuri.exblog.jp

田舎のおばさんの日々の暮らしを綴っています。ハンドルネームは菊です。


by kikutukuri ハンドルネームは菊です

かせくり器と糸巻器

若いころ、編み物を習っていた。機械編みで、セーターなどを編んだ。
あの当時は、毛糸は巻かれていなくて、カセで売っていた。
セーターなども、自分で作る人も多かったのか、毛糸屋さんもあちことにあった。
カセで買った毛糸は、ワイシャツなどの空き箱に、解いて入れて、機械で編んだ。
カセの糸を解くときに、かせくり器を使った。


私が子供の頃は、母や祖母が、「ちょっと手を貸して。」と言って、両手を肩幅より少し狭く手を広げ、
そこへカセにした毛糸をかけられて、糸を手で丸く巻いていたものだった。
自分のセーターを編んでもらえると思うと、そのお手伝いも楽しかった。
ほどいてチリチリした毛糸は、火鉢にかけた薬缶の湯気で伸ばしていた。
セーターを編んでもらうのは嬉しかった。
セーターがくたびれてくると、解いて、弱った糸にそわせるように、別の古い毛糸と2本どりで
下着のベストを編んでくれた。
そして、それがまた弱くなると、今度は毛糸のパンツになった。
昔の人は物を大切にして、繰り回していたのだなと思う。

かせくり器と糸巻器_c0167785_22272841.png

今はほとんどの毛糸が、綺麗に巻いて売られている。
糸の種類も沢山で、色も綺麗で、太さも色々で眺めているだけでも楽しい。
カセで売っている糸は、こだわりの素材や染で、値段も高い。

もう随分前に、編み機もかせくり器も処分してしまった。
私が習ったの頃は、中細の毛糸が主流だった。
太い糸が編める機械を、娘たちが子供の頃に買って貰って、何枚もセーターを編んだ。
その機械は、糸は玉にして使うので、糸巻器も持っていた。
それらも、処分してしまった。断捨離が流行る以前に。
母が娘に編んでくれて、一度も着なかったカーデガンがある。
大きすぎて、大人の男の人でも、大柄な人でないと着られないくらいだった。
やせぽっちの娘たちも、その当時は今よりふっくらしていた私でも着られない大きさだったし、
夫は小柄な方で、第一可愛いピンクではね。(笑)
それでも保管してあったのを思い出して、解くことにした。
手編みにするにしても、解いて一度水に通したいので、どうしても、かせくり器が欲しくなった。
今でもあるのかなと、ネットで検索した。
あまり需要がないことも分かる。値段も高いものは驚くほど高い。
それでも、いつも利用するショップで、手ごろなのを見つけた。
ついでに糸巻器も注文した。
2つで5000円がちょっと切れる。これだけに使うなら無駄な買い物になるだろうな。
無駄にしない為に、着なくなった手編みのセーターを解いて、巻いておくと思う。
おばあちゃんの手慰み準備に。
by kikutukuri | 2015-02-13 22:27 | 手芸